弱いの知ってるけど

弱い自分と向き合い勇気を出させて30年サラリーマンを頑張ってきました。転職5回、仕事や転職の失敗談や理不尽・達成感・乗り越えた経験を紹介させてもらってます。 少しでも力になれたら、嬉しいです

社会人失敗談④/お金がない

今回の社会人失敗談はまだ、家族はなく会社に勤めながら1人暮らしをしていた時のことです。

 給料日の2週間前にお金がなくなってしまったときのことです。

その月は学生時代の友人や会社の人達と飲みにことがやたら重なっていました。週末は朝まで飲んで翌朝の電車でアパートに帰ることも続いてました。翌朝まで飲んで帰ると予想以上に財布の中身が少なくなっていることが多く、やはりお店をはしごすると一晩あたりの出費は大きいですね。

そして、気がつくと給料日の2週間前に2千円ほどしかなくなっていました。まだ、銀行にあると思っていたのですが、飲みに行く前にお金を引き出したりしてもう既になくなっていました。もう1度銀行で残高を見てみたのですがやはり、数十円しかありませんでした。

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借金という方法もあるのですが、その頃は「借金=借金地獄に落ちる」という固定観念があり、手を出すことも考えませんでした。

そこで2週間をどのように過ごすかを計画したのですが、

会社へ行くのに片道150円のバスに乗るのですが、これが現金のみで、このバスには乗らずに徒歩で毎日往復することにしました。家を通常より1時間ほど早く出て、1時間遅く帰ってくることになります。

昼ごはんは会社の近所で1個80円のおにぎりが売ってましたので、毎日160円で月曜日~金曜日の5日間×2週間で1600円で残りは400円になります。

毎日吸っていたたばこはいつも吸っている銘柄の一つ強めのたばこを1箱20本だけ買って、それを1日1本で週末は2本にすることにしました。これでお金はほぼなくなりました。

そして、朝と夜はアパートにあるお米だけ食べることにしました。

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最初はお米だけ食べていたのですが、「味のあるものが食べたい」と感じてきて塩をかけて食べました。これがやたらおいしく感じたのですが、その後にお醬油をかけてみましたが、塩分が強くおいしくありません。そこでお醬油の焼きおにぎりをして食べてみました。これは非常においしく感じました。そして、今度は甘いものが食べたくなるのですがお砂糖しかありません。そこで砂糖と醤油をまぜて、みたらしのような味にして焼きおにぎりを食べてみたのですが、今一つでした。他にもいろいろ考えました。こんなにごはんの食べ方を考えたことはなかったので少し楽しかったです。この他にもごはんにお湯をかけて塩をかけて、塩のお茶漬けにして食べてみたり、醤油のお茶漬けにして食べてみたり(これはまずかったです)、塩のおじやと醤油のおじやにしてみたりしていました。人間、毎日ごはんしか食べないとだんだんと体がおかしくなっていくのを感じてきました。そして、ごはんを食べるのが苦痛になってきました。胃にご飯が入っていくのを体が拒んでいるのを感じはじめていました。

人間は極力多くのいろいろな食べ物を同時に摂取しないといけないと聞いたことはあるのですが、こんなに体に影響するものなのかと感じました。

 そして、この生活をして10日ほど経過し、体調に違和感を感じているといつも一緒に仕事をしている先輩に声をかけられました。「最近おかしくない?顔色も悪いし、元気もないよね?」とのことでした。

自分が悪いので、これまで会社の人には誰にも言わなかったのですが、事情を説明すると「それは体によくないから、お金貸してあげるから、ちゃんとした食生活しなさい」と言われました。お金を借りるのは申し訳ないのでとお断りしましたが「あと4~5日で給料日だからとにかく受け取れ」と言われ、5千円だけお借りしました。

会社の人からお金を借りるという発想すらなかったので、本当にありがたく思いました。そして、その日の夜はごはん以外のもので安いものを食べようと思い、駅前の立ち食いそば屋さんに行きました。

何にしようか迷ったのですが、あまり調子にのって贅沢してはいけないと思いながら、天ぷらのかき揚げのそばにしました。390円くらだったと思います。

10日ぶりのしっかり味のついたごはん以外のものを食べた瞬間に「ほっぺたが落ちる」とは正にこのことかと思うほど、そばを一口食べただけで両方の頬に筋肉痛のような痛みが走りました。味のついたものがこんなにうまいく感じることに幸せを感じました。そして、かき揚げを一口食べると久しぶりの油のおいしさがカツオの出汁と重なって、口に広がり、本当に幸せとはこのことかと思うほど嬉しさを感じました。つい顔が微笑んでしまい、周りのお客さんから変に見えないか心配になりました。

そして、あえてゆっくり味わいながらたべ続けました。時折り汁をすすりながら、胃の中に入っていき体が喜んでいることもわかりました。ネギのひとかけらもたまらなくおいしく感じました。そして、すべて食べ終わり、汁も飲み干しました。

この後にそば屋の前で吸った残り少ないタバコも格別においしく感じました。

そして、翌日、先輩にお礼とこの普通の立ち食いそばが死ぬほどおいしかったことを伝えました。

先輩も少しあきれながらも喜んでくれ、給料日に5千円を返すのとお礼に昼飯に立ち食いそばを奢らしてもらいました。

食べ物があることが当たり前と思っていた中でこのような極貧生活をすることができて学びが多かったです。

これ以降、自分が生活を整えることにつながりました。

〇お金は計画的に使うことと自分で決めた蓄えは少しはすること

〇友人や会社の飲み会で翌日まで飲むのは月1回程度にして、乗りで行き過ぎないこと

〇家の食材はある程度、保管し賞味期限もしっかり管理すること

〇自炊を面倒がらずにやること

〇運動にもなるのでバスに乗らず駅まで歩いて通勤する回数を増やすこと

自分はこのようにして、普通の人より無駄に失敗して、生活も整えてきたのだと思います。だらしないことも徹底して痛みを味わえば、改善する性格なんだと思います。