社会人失敗談⑧「この会社はこんなことが正しいの?」この風土で結局転職することに...
社会人失敗談の今回は第8弾になります。
よく考えてみると今回ご紹介するような失敗談は常識ある会社であれば起きないことです。相手が悪かったためにややこしくなった出来事です。
私が通販の大手企業から中小企業に転職して1年を過ぎた頃のことです。
私が部署の長として通信販売のコールセンターの担当となったのですが、前任者はこの人事に不満をもっていました。
そして、私が担当するときに
「これまでやってきた評価制度は変えないでほしい」と言われました。
「前任のままやるのであれば人が変わる意味がないですよ。経営者が変わることで会社が変わるのと一緒ですよ。」と説明しましたがそれでも不満そうでした。
"自分がやってきたことを否定されることが嫌だったようです"
このような考え方をする人は以外と多くいますね。
プライドが高い人で実は自信のない人です。
そして、このような人には十分、注意しないといけないと理解はしていました。
それでも、業務上の非効率なフローやお客様に迷惑をおかけしている部分など、積極的に変えはじめたのですが、時々、私のデスクの資料を見て、
「こんな変更はだめです!」などとつぶやいて去っていったりしていました。
説明しても納得してもらえなかったので、必要な範囲以外はあまり相手にする必要もないと心の中で考えていました。
そして、変えてほしくないと言われていた制度そのものは不公平や不透明なので評価の変更も進めていきました。
すると態度が一変!私の部署への攻撃に変わりはじめました。
これまでにも発生していた部署のミスを大袈裟に指摘したり、自分の部署都合をこちらに押し付けてきたりと何度もありました。
「こんなレベルの低い人と一緒に仕事したくね~!」
というのが正直な気持ちでしたが、心に秘めていつかは諦めるはずと我慢していました。
そのような中でお客様の利便性向上のために新たに返品方法が追加されることになりました。そして、その返品方法をコールセンターのスタッフにお客様に案内するように通達したのですが、スタッフも躊躇していたので、個々にじっくり説明をはじめていたのですが、
「なぜ、すぐに案内させないのか?」とこの前任者から指摘されました。
「今、個々にレクチャーを進めています」と説明しても相変わらず不満の様子でした。するとその前任者の部下の社員が昼休み中にわざわざフリーダイヤルに電話して返品方法を確認する電話をしたのです。
電話対応したスタッフは先ほどまですぐそこにいた隣の部署の社員がフリーダイヤルに電話してきて問合せしていることに驚いて慌てていました。
「なぜ、返品方法は知っているのにわざわざ電話してきたのだろう?」と不思議に思っていたのですが、それはきちんと返品方法を案内していないと指摘するため、あえて電話をしたようだったのです。
そして、その後に前任者がやってきて「新しい返品方法をまだ案内していないじゃない!」 とまた、指摘にきました。
もうこれで互いに話しても埒があかないので翌日の所属長の会議で上げることにしました。
これが大失敗だったのです!
他の所属長2名もいる中で
「昨日、起きたことですが〇〇部署の△△さんが昼休みにフリーダイヤルに電話をしてきて、わかっている返品方法の問合せをされました。電話代は会社も負担している上、本来はお客様向けのダイヤルなので、このようなことはやめてほしい」と伝えました。
前任者は呆然として何の回答もしませんでした。そして他の所属長も私の意見に理解をしてくれ、その社員を指導することに決まりました。
するとその後から、私への無視がはじまりました。
前任者は隣の部署の長にも関わらず完全な無視で休憩時間に自分の正当性をあらゆる社員に伝えてまわっていたそうです。
無視されても待とうと思っていました。
そして、1週間が経過し、仕事もやりにくいので声をかけたのですが
「話す気になれないので話せません!」
との回答でした。本当に困った人です。
そこで、管理部門の所属長が見かねて間に入って3人で話しました。
管理部門の所属長は解決するために苦しそうに私に言ってきました。
☑今回の件は個々の常識の考え方が違っていたことが問題だった。
☑この会社では会社を出たら社員も一人の消費者でお客様なのでフリーダイヤルに電話することは間違っていない。昼休みも同様です。
☑土日に対応している委託先の電話対応をチェックするため、社員がお客様として土日にフリーダイヤルに電話をすることもある。
この内容は前任者が周囲に自分を正当化するために伝えていたことです。
私はこれ以上、この業務がやりにくい状況が続くのが嫌だったので、その場で頭を下げて、会社の常識の違いを把握していない自分が原因だったと謝罪しました。
これで普通なら渋々でも解決すると思ったのですが、前任者から
「今頃、謝られても私は納得できないです。」
「それから、実際に電話をした社員にも謝罪もしてください。」
目がテンになりましたが了承し、その社員にも謝罪しました。
これで終了のはずが...
その後に前任者に業務の件で話しに行くと
「すぐには話す気になれないのでしばらく時間をおいてからにしてください!」
もう呆れましたが、仕方ないのでその通りにしました。
会話できるまでに1ケ月かかり、普通に会話できるまでは半年もかかりました。
このような執念深いタイプの可能性を感じていただけに、そこに正々堂々と切り込んでしまったことに後悔しました。
社内でこのような人には十分注意が必要です
- 自分の考えが全て正しいと思い込みが強い人
- 自分の考えを他人にも強要して共感させようとする人
- 自分のプライドや自分の感情が最優先で自分を守ろうとする人
- 事あるごとに、その時の旬なマイナス話題の社員を批判し、批判対象がころころ変わる人
- 本当は仕事に自信がなく弱い人
特にもっとも注意が必要なのは5番の「仕事に自信がなく弱い人」です。
このような人は一見、真剣に人の話しを聞くのですが、本音の話しをすると必ず早かれ遅かれ言いふらします。心が弱いので自分で保持し続けられないのです。
今回、私が失敗したのは1~5の全てに当てはまる人でした。
それをわかっていたのに、正しいことを通してみようと思ったのが誤りでした。
対象者の性格を考えればすぐにやってはいけない人だったのです。それをわかっていたのにやってしまったのです。
このような人でも役職者になれる会社なので、当然、私はしばらくして転職しました。
みなさんも私のように地雷を踏まないようお気をつけてください。