クレーム顧客を目の前で逮捕その後/その2
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昨日の記事のクレーム顧客の逮捕の続きをお話ししたいと思います
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この男が逮捕され拘留となり、罰金刑が確定し20日程で拘留が解かれることになりました。
担当の刑事さんからも
「また、電話したりするようなことがあれば今度はすぐに逮捕する!」
と強く言っておいたので、もう連絡することはないだろうとのことで安心していたのですが、それから半年後に、その男は今度は本社に電話をかけてきたのです。
そして、本社のお客様相談室が対応していたのですが、
「私の担当していた拠点の対応が悪かったから、自分が逮捕されることにまでなってしまった。」との申し出でした。
当時のその部署のトップの相談室長は顧客対応の現場を知らない人で、その男の申し出をまともに聞きはじめ、その上謝罪までしてしまったのです。
原因はこの男にあり、会社としてもこの事件を認識していたにも関わらず、顧客扱いをするのです。
そして、この男が「本社に行って話しをしたい。」との要望にも了承してしまったのです。
私は、
「警察も関与していることに一切対応する必要はないこと」
「対応もせず申し出も一切断るようにしてください!」
と伝えてあったのですが、断ることで自分に何が振りかかるかと恐怖心でできなかったようです。
そして、その男が本社に来るので私に同席するように連絡がありました。
「私は行く必要がありません。事前に伝えてあるように一切断ってください」
と伝えましたが、それでも約束してしまったので協力してほしいとのことでした。
そして、その男が来社する日に仕方なく本社に行きました。
相談室長に
「この男でどれだけ苦労したかわかっているのですか?、私はこの男の要望は全て断りますので...」
と伝えて打合せの会議室にて待機しました。
その場所には私とお客様相談室の社員が書記として1名、それと室長の3名での対応することになりました。
その男が本社の入り口に来たとの連絡があり、室長が迎えに行きつれてきました。
会議室に入室するなり、
「お~久しぶり!」と私に言いました。
私は軽く会釈し憮然とした顔をしていました。
そして、
室長が笑顔で
「今回はわざわざお越しいただきありがとうございます。」
「これまで電話ではいろいろお世話になり、ありがとうございます。」
その男「いろいろあって、警察にもお世話になることにまでなりましたが、そもそもは電話での対応が悪かったから、このようにまでなってしまったのです。それが問題だと思うのです。」
私 「そのようなことは一切ありません。そのようなことで警察まで動きません」
室長 「いやいや、こちらにも悪い部分があったと思いますので、そこは改めるべきことはあらためたいと思います。」
私 「改めることは一切ありません」
室長 「まあまあ、そんなこと言わないで」と私に言ってきました。
私 「ところで、何の話し合いですか?」
※沈黙
室長 「ところで、今回連絡いただいていますがどのようなことを要望ですか?」
その男「また、注文したいので以前のようにあのコールセンターに電話してもよいと許可してもらいたいのです。」
室長 「そのようなことなら、電話してもらっても構いませんよ」
私 「私はお断りします!」
※この室長は自分のところに連絡なければよいと思っている!許せない!と怒りが湧いてきました。
室長 「そんな注文したいとのことだったら、特に問題ないはずだからそれでいいです」
私 「私はお断りします!」
室長 「まあ、そんなこと言わず、注文してくれるのだから、ありがたいことだから」
私 「私は了承できません」
室長 「まあ、私の責任で電話をかけてもらってよいことにしますので...」
その男「それなら、そうさせてもらいます」
そして、室長がその男を見送っていきました。
こんな室長と話しても仕方ないので、すぐに本部に行って、室長の対応を報告しました。みんな呆れかえっていました。
そして、担当役員に報告したかったのですが、たまたま入院していたのでお見舞いを兼ねて報告に行きました。
今回の件を報告すると
「その対応はないだろう!、あまりにもひどい!自分から社長にも相談する」と言っていただきました。
その後に何があったかはわからないのですが、この室長は社長に可愛がられている人でしたが、その数ケ月後に退職されました。
そして、私の部署にもこの男から数回電話がありましたが、担当する業務が変わり、これまでの通販業務ではなくなり、外線電話もこの機会に変えてしまいました。
そして、最後にこの男から電話があったときに「部署を閉鎖することになりました」と伝えてやっと連絡を切ることができました。
電話がつながらないというのは、このような異常者やストーカーには本当に有効です。連絡がつく可能性があるから、しつこくされるのです。
この件での心労は当初から約2年ほど続き、本当に苦労しました。
警察までご協力いただき、逮捕してもらっても今度は本社から裏切られるようなことにまでなり、想定を大きく超えることの連続で想像を超える体験でした。
この件で非常に感じたのは、
会社を正しい方向にするには、離れた拠点の社員でもきちんと事実を本社や社内に伝えなければいけない。現場の本当の苦労を無視するような人間をもう出さないようにしないといけないと感じました。
そして、正しいことが通る会社に絶対にして、何があっても会社が一枚岩になって乗り越える会社にしなければと決意しました。