「会社役員」ってずるい人ばかり!?(会社辞めて転職するぞ!)
私がコールセンターの拠点を担当しているときに、役員から大事な話しがあると呼び出されました。
話しを聞くと倒産しかけている化粧品会社を買収することになり「そこの会社のコールセンター業務を請け負ってほしい。」とのことでした。
そして、その企業は2社の化粧品会社を持っていて2社の業務を請け負うことも1社を買収する条件になっていたようです。
経営が厳しいので1ケ月以内に立ち上げてほしいとの指示でした。
翌日にはその企業に訪問し、会社全体の説明を受けて受託するための求人募集やその会社のシステムの導入に動きはじめました。
先方の従業員を2名受け入れてほしいとのことで、給与額も自分のところの社員よりも高く、これも上からの指示で受け入れることになりました。
そして、進めていきました。
普通は準備に3ケ月はかかるところを1ケ月で実施することが非常に厳しい状況でした。
結果的に粗い準備や研修になって、抜け漏れもありながらも進めていくしかなく、万全ではない状態で業務開始日となりました。
そこで、先方の役員が開始日に見学することになりました。
業務が開始するとお客様からの電話が鳴り、オペレーターは対応をはじめたのですが、初日で不明な点も多く電話を保留にするにも、電話機操作の保留の操作を教えていなかったのです。
そして、すぐに全員に個々に教えていったりと初日のバタバタした状態でスタートしました。
そして、午前中で先方の役員は帰ったのですが、その後に私の担当役員にその先方の役員からクレームの電話が入りました。
「オペレーターに電話の保留操作も教えていないのはどういうことか?」とのことだったようです。
そして、役員から私に電話があり、この電話機の保留の操作を教えていなかったことに先方からクレームが入った。どういうことか?と叱られました。
「今回は業務を請負うまで時間がなく、研修の中で漏れてしまったことが原因です。すぐに操作は教えたのでそれほど大きな問題ではないと思っていました。」
と説明しました。
「先方は電話の仕事なのにそのような基本操作も教えられていないのは問題があるとのクレームだった」
とのことで、
「事前に教育しておくべきでしたがそれが漏れていただけですけど...そして、すぐに対処して解決しました。見学に来ていたので指摘とかあればおっしゃってくださいと声もかけていました。そんなやり方するんですね先方の役員さんは?」
と回答しました。
その先方の役員は見学に来ていて「何が問題などあれば指摘してください」と伝えており、帰り際も「何かお気づきの点はありましたか?」と聞いてもいや大丈夫と何も言わなかったのです。
非常に腹が立ちました。
私の心の声が「そんな、陰険なやり方するから会社が危なくなるんだよ!」と叫んでいました。
それから、業務は順調に進んでいったのですが、先方の役員は何かあればクレームを言って、自分の立場を優位に持っていこうとする人で、また私の会社の役員に小さなことでクレーム言われるとややこしいので警戒していました。
それでも「お客様への案内ミスがあった」「オペレーターの〇〇の応対が悪い」など普通の会社では言わないことまで指摘されましたが、それにも1つ1つ対応していました。
どうもこのクレーマー役員はクレームで相手よりも優位な立場をもって交渉することが能力が高いことと思っているようでした。
コールセンターのクレーム対応をしている私たちのような人間にとっては、優位性を持ちたいクレームか本当に困っているクレームかは顧客との経験からすぐに判断がつくのです。
それから、その会社は毎月の業務委託料の支払いが遅れたりがあり、すぐに私から先方に電話連絡して入金してもらっていました。
役員にも「この会社、資金繰りまずいと思いますよ!」と気をつけていたのです。
すると、この会社が倒産したとの連絡が入りました。
「やっぱり!そうだったか。」
そして、受託していた業務はすぐに辞めようと思いましたが、「現在、話し合い中なので続けておいてくれ!」とのことでした。
そして、それから2週間後に業務を終了することになりました。
それから、この会社への請求書はいつも通り出しましたが当然、入金はないのですが、買収した役員が交渉しているとのことで待ちましたが、最終的に「この会社は倒産したので支払いはできない、それは仕方ない」とのことでした。
その後の会議の席で
「倒産をしているにも関わらず2週間も業務を継続する必要はなかったのではないでしょうか?人件費も支払ってもらえないのはわかっていたことだと思います」
と意見をするとなんと
「入金がなくても売上はあったから、それで評価するから、心配するな!」
とのことでした。
「評価のために仕事をしているのではないです!」
バカにしやがって、そんなことしか言えないんだな!こいつはと腸(はらわた)が煮えくり返りました。
そして、もう一つ引っ掛かっていたことがあり聞いてみました。
「そういえばクレーマーのような先方の担当役員さんから、入金の件を私に電話をくれると約束していたのですが、待ってもないんですけど?」
と聞いてみると
「その人は倒産の前日に退任しました」
とのことでした。
更に腸(はらわた)煮えくり返りました。自分の目がつり上がっていくのがわかりました。私が腹立つことをわかっていて、上も言えなかったようです。
伝えておらず、申し訳ないとの回答はもらえました。
通常ではありえない早さで業務をスタートさせて、陰険なクレームを言われ、先方の従業員も受け入れまでして、クライアントだからとその後もいろいろクレームを言われ、最終的には倒産の前日に何も言わずに辞めるということが、人として本当に許せませんでした。
何が悔しかったかというと、スケジュールの厳しい中でも社員のメンバーが本当にがんばってくれたのです。毎日、深夜まで残業して準備して、研修してスタートさせ、その後もクレーマー役員に指摘されたことは、理不尽でも対応していたのです。
それが悔しくてたまりませんでした。
それから数ケ月後にこのクレーマー役員は他の会社に行き、今度また、何かあればお世話になりたいと私の上に挨拶に来たそうです。
上からビジネスチャンスがあればまた取引きしようと言われましたが「いくら言われても私はこのクレーマーで逃げる人の業務は受けません」ときっぱり伝えました。
1度交差点ですれ違いそうになったことがあるのですが、私を見て知らないふりをして、突然別の方向に歩いていきました。
このような堂々とできない人生を送っているかわいそうな人だと思いました。