弱いの知ってるけど

弱い自分と向き合い勇気を出させて30年サラリーマンを頑張ってきました。転職5回、仕事や転職の失敗談や理不尽・達成感・乗り越えた経験を紹介させてもらってます。 少しでも力になれたら、嬉しいです

「社員は家族」じゃないし、だから転職した!

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社員はこんな家族になれないのに「社員は家族」の落とし穴

私は転職が5回ですが、比較的まともな会社で働けてきたとは思いますが、残業代を出さないことに懸命になるグレーな会社もありましたし、また、驚いたのが「社員は家族」という経営者の会社の体質です。

 

残業代を出さないことに懸命になる会社は上場企業で中途入社に対してはすぐに「サブリーダー」という意味不明な役職をほぼ全員がつけられ、役職者扱いにされました。

また、新卒社員も入社して3ケ月が経過すると同じように「サブリーダー」への辞令が出て、残業代がカットとなりました。

上場企業なので労働基準監督署の監査は全国のいろいろな拠点に入りますので、やはり指摘されて、時代の流れもあり無理に役職者にしているとの指摘で残業代を支払うことになっていきました。

 

また、実は厄介なのが「社員は家族」という会社でした。

「人材を育成するために家族のような思いで親が子供にあきらめられないように育てる」という素晴らしい考えをされている経営者の方は別です。

私が入社したこの会社は単純に人の流出をさせないための「社員は家族」という経営者の会社でした。

経営者は社内の人間関係のゴタゴタはすぐに逃げるので、退職者が多かったのですが、それを間接的に留まらせるために打ち出したのが「社員は家族」だったのだと思います。

このような会社は発する言葉だけで関係性を作ろうとするのでこんなことが日々行われていました。

◇社長が社員のほとんどを下の名前で呼び捨てし、これが家族の表現のつもりらしい

◇社員間は「ちゃん」呼びをしている、上下がある場合は「さん」呼びをする

◇新卒男子が数年たって役職になっても先輩部下が「君」呼びする

◇新卒社員が後輩に対して下の名前で呼び捨てする

◇経営者と新卒社員は取引先企業の前でも下の名前で呼び捨てする

(男性先輩が女性後輩に下の名前で呼び捨てすると「つきあってるのですか?」と相手に聞こえ、女性先輩が男性後輩に呼び捨てすると「ものすごく下品」に聞こえます)

経営者が率先してやっているので大きな声でやめるべきとは言えませんでしたが、本当に恥ずかしい思いを取引先との打合せで経験したので、時々、役職者の打合せで「呼び捨てはまだ社長だけならよいが、新卒社員は社長の真似をしたいのだろうけど、みっともない、取引先の前で恥ずかしい」と伝えたこともありましたが、結局は指摘した私の見えないところでやってました。

また、経営者もどうも新卒社員の憧れになっていたいようで、経営者らしさを見せたいらしく「経営判断」という言葉をカッコよさそうにどうだと言わんばかりに使って見せていました。

ちょっと社長が咳をしていれば、新卒社員は社長の席に栄養ドリンクと付箋で「お大事に」と書き、必ず自分の名前を書いて置いたりして、この行動も「家族」なんだと言っていました。同僚が咳してもこのような行動はしないのです。(笑)

普通の会社なら、他の社員からは冷ややかに見られることがこの環境では良いことなのです。

このような行動をしていたことで優遇される社員は結婚で遠方へ転居になっても遠隔勤務できるように制度を作るのですが、このような行動をしない社員や意見をする社員は新卒であっても遠隔勤務にはさせてもらえません。

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「社員は家族」⇒「経営者への接待」に変わる!

「社員は家族」が「社長への接待」に変わってしまっているのです。

こんなのひどくないですか?

 この会社の経営は役員が何名かいるようなグループ経営をしていないので、独裁になってしまっているのです。

私はこの会社に所属しながら、これからがある若い新卒社員を見てて、このような「社長への接待が仕事」では他の会社では一切通用しないし非常識ではじかれる人間になることを心配してときどき新卒社員に「大学の同級生とたまに会って気づいてると思うけど、うちの会社以外はどの会社も社長や上司への接待ではなく、仕事に対して厳しいから、社内でも自分を仕事の厳しいところに身を置くべきだよ」と話しをしていました。

私がバカなのですがこの会社をまともにしたいと思ってしまったので、結局、私の考えも経営者に伝わり嫌われる対象になってしまいました。

終身雇用の時代は終わっているにも関わらず、経営者の都合で終身雇用をするかのような「社員は家族」という印籠を見せて囲い込み、若い人材に甘い汁を吸わせて自立の根をつぶしてしまっているのです。

人間は環境に依存してしまうので仕方ないのですが、本当に残念でなりません。  

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私も「社員は家族」に期待を持ってしまったのがバカだったのです。

私も最初は「社員は家族」と言い切れる経営者は他にはあまりいないので、この考えが大きな差別化になると思っていましたが、私の中でも「甘やかしてくれる会社では?」との甘えた期待がありました。

入社して確かに社内業績のトレースする会議もなく、仕事をする環境としては甘く、疑問や違和感がいたるところにありました。それでもボーナスも世間以上には出て、とりあえず楽だったのでよかったのですが、人間楽ばかりしていると何も成長することもなく、たまらなく不安になるものですね。

そこで焦り、いろいろな改善を繰返し、コストや質の改善など多くのプロジェクトをやってきました。しかし、そのようなことよりも「経営者への接待や機嫌」が優先される職場の風土には勝てませんでした。

最終的に間接部署へ追いやられ、個人目標で達成し評価を上長にされても自分だけ「昇給なし」などの冷遇を受けました。

これがその会社の「社員は家族」の実態でした。

「光が明るいほど相反する影も濃いということです!」

 心から残念に思いますが、自分の人生を考えると退職して本当によかったと心から思います。