『成果!成果!』と自分の手柄を求めることに走らないでほしい
『成果』という言葉はどのように思いますか?
好きな言葉でしょうか?
若い人達が会社内やSNSでよく表現されるのですが、どうもいつも違和感を感じるのです。
無理して使っているように感じるのです。そして成果を求めている姿も「自分の手柄」を追い求めているように感じるのです。
『成果』=早く出さないといけない、できるかな?
『成果』=自分に出せないのではないか?
『成果』=自分の手柄にする!
このような感じでしょうか?
会社や仕事というのは、確かに「成果」を強く求められることや『成果』を出したら、一人前と認められることもあると思います。
しかし、その一瞬の成果ばかりを上司やその仕事に関わる人は見ているのでしょうか?
それは違います。
その成果を成し遂げるまでのプロセスとその結果の『成果』の一連を見ているのです。
ですから、他人に依存したり、他人に無理にやらせたりして上げた『成果』というものはどれだけ数的に優れていても評価はされないのです。
自分が他の人や同僚が上げた『成果』に対し、プロセスに無理や問題を感じたら、どれだけ素晴らしい数的実績でも心から「素晴らしい」と思えないのもこのようなことです。
ですから、本当の『成果』というものは、『成果のためのプロセス』とセットで評価されるものなのです。
目標数値を達成する、プロジェクトを成功させる等。という何かを成し遂げて『成果』を出すということはその周囲やそれに関わる取引先も含めたの協力者と意志を統一して取り組んだプロセスとその結果の成果で本当の評価がされるのです。
自分個人で社内の誰にも言わずに成果を上げ、「自分の手柄」を上げる人の集団になってしまったら、本当に素晴らしい組織、素晴らしい企業にはなりません。
『だからこそ、成果だけに走らないでほしいのです。』
いくら他人より知っていることが多くても、他人より技術があっても、それをシェアしなかったり、困っている人がいても教えてあげずにいくら成果を上げて上司に評価されても周囲には評価されません。
それは本当の評価ではないのです。
だからこそ、なんでもかんでも『成果!成果!』と追い求めて良いことはありません。
私はこれまで『成果』を上げたと思えることは、ほとんどありません。
それは目標数値の達成をしてもプロジェクトを完遂しても自分一人でやったとは思えず、部下や同僚、取引先の協力者がいてできたことだからです。
よく創業者で自分一人でこの会社を作ったと思っている経営者もいますが、必ず協力者がいるのです。そのような考えには流されてはいけないのです。
これは『成果』ではなく、みんなの意志でできた『結果』なのです。
ですから、仕事で追及するべきことは
『結果=成果+成果のためのプロセス』
です。
自分のためではなく、本当の仕事ができる人、他人のための仕事ができる人になってほしいと切に願います。
そして、そのような正しい評価をするの企業が増えていくことを望みます。