弱いの知ってるけど

弱い自分と向き合い勇気を出させて30年サラリーマンを頑張ってきました。転職5回、仕事や転職の失敗談や理不尽・達成感・乗り越えた経験を紹介させてもらってます。 少しでも力になれたら、嬉しいです

初めて上司をやったとき体に湿疹が出てきた話

 これまでの所属長が本社へ転勤となり、私への所属長の打診があり、喜んで受けました。やっと一人前に認められたようで嬉しかったのですが...

 

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私はその部署のナンバー2の役割で社員を引っ張っていたので、はじめてだったのですが自信は少しありました。

実際にやってみるとトップの責任ある立場と2番目はまったく重みも責任も何もかもが違っていました。事務所の見える景色まで違って見えるようになりました。

このように感じるのは「自分に自信がないからなのだろうな」と思っていました。

そして、がんばらなければ、社員を引っ張らなければと前のめりで仕事をしはじめていました。

私の所属長としての指示はすべて社員一人一人に「この業務を何日までにたやってほしい!」、「この業務はこのようにやってほしい!」、「この業務はどうなってるのか?」とその場その場の指示だけをしていました。

目の前の業務も日々処理や対応をしないといけないのですが、私は発生都度、その時間にたまたま席にいる社員に業務の指示をし続けるだけでした。

そのうち、社員は指示されることをこなしながらも「このようにずっと指示されることが続くのでは」と懸念しはじめていました。

そして、社員はあっという間に指示待ちになってしまいました。

業務について私にすべての指示をあおぎ、「これはどの程度、いつまでにやったらいいですか?」とちょっと考えればわかることまで聞いてくるようになりました。

そして、新しい業務が本部からくると自分に依頼されないよう席を立って逃げるようになりました。

そして、私も社員に依頼することもありますが、自分で処理した方が早いからと抱え込みました。社員の指示をあおいでくる対応と自分で抱えてしまった業務で時間が足りなくなってしまいました。毎日、残業時間は誰でもできる作業まで自分で処理し、先に帰宅する社員にだんだんと不信感を持つようになりました。

「自分はこんなに忙しいのに、何で社員はそんなにすぐ帰れる時間があるんだよ」と思ってしまっていました。

私は顔に出さない方ではありますが、同じ職場で8時間以上一緒にいる人達ですから、そのような私の気持ちも察してしまうのは当然のことです。そうすると、私への不満となり互いに不満を持つようになりました。

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社員は私に対し以下のように思っていました。

「指示をあおいでもらおうと相談に行ってるのに忙しそうで質問されるのが嫌そうに感じる」

「指示されるけど時間がなくてあまり説明されないから、提出しても修正させられ非効率になる」

「指示したことを忘れてしまっている」

このような状況で社員との溝ができはじめ、お客様にも迷惑がかかりはじめ社員のクレームが発生しやすくなりました。

社員のクレームはその上の私が対応することになるので、更に時間がなくなりました。処理業務以外にも本部への報告のための分析や資料作成も必要で土日も含めて動いても時間が足りません。

本当に悪循環を起こしていました。

そして、ある朝起きると体中に見たことのない斑点ができていました。

こんなときに病気になるなんてと思いながらも会社には通院すると連絡し皮膚科の病院に行きました。

そして、病院の先生に体を見せると「毎日、忙しくて大変な状況でしょう、これは疲れや精神的なところからくる湿疹だね」

「え~!僕、うつ病ですか?、うつ病ってこんな斑点ができるんですか?」と聞くと皮膚病の医学書の写真を見せてもらい、「この皮膚病のどれにもあてはまらないでしょう。こういうのは精神疾患になりかけの時になることがあるんです。診断書書いて上げるから、1週間でも入院して休んでゆっくりすればすぐ治るよ」とのことでした。

その斑点をあらためてよく見ると、首から上は出てなく、腕は出ていても手は出てないのです、どうもスーツを着て肌が出ている見える部分は斑点がないのです。

これは他の人に斑点を見られたくないという自分の気持ちが出ているのだとわかりました。そして、入院はお断りして、薬ももらえませんでした。原因がわかっただけ少し気持ちが明るくはなれました。

 

社員とのコミュニケーションの悪循環からスタートしてお客様にまでご迷惑をおかけすることにまでなって1日休んだことでちょっと冷静になりました。

そして、他の部署の所属長はどうしているのかを聞いてみようと思いつき翌日に出勤してすぐに電話して聞いてみました。

私のやっている仕事の内容を伝えると以下のような言葉が返ってきました。

「何でそんな集計や作業まで自分でやってんの?」

「そんなの社員にやってもらえば?」

「なんで社員に頼めなくなったの?、社員の残業が多いわけではないでしょう?」

などです。

 

その中で本当に指摘されて気づいたのは

「社員を信用してないでしょう」

「全部自分が思い描いたことを完璧に社員にさせようとしてるでしょう」

「それなら社員も信用してないと思うよ」

 とのことでした。

衝撃でした。本当にその通りでした。自分で気づけなかったのです。

そして、私が上ばかり見て仕事をしていることも社員は感じとっていたのです。

 

私が何を方向性や方針も明確にせず、ただ目の前の仕事をこなすことだけの指示をし、上にばかり合わせようとしているのでこのようになってしまいました。

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そして、あらためて組織として「何を目標にするのか」「どんな部署にしたいのか」をしっかり考え役割や組織化を一人一人の社員の意見を汲み取りながら行いました。

これで何をやるべきかが私の中でもしっかりと認識でき運営は順調にまわりはじめました。

 

私はこの経験から、上を見て仕事するのは一切やめました。

それで怒られたこともありますが、

上司というのは常に部下のためを考え、苦しいときや辛いときこそ部下のためにがんばったり、部下に相談すれば乗り越えられることを信じて動くようになりました。

このようなことを心がけていればパワハラなどのハラスメントも発生しません。

部下に思いやりや信頼を伝えるコミュニケーションをしていれば必ず答えてくれます。