弱いの知ってるけど

弱い自分と向き合い勇気を出させて30年サラリーマンを頑張ってきました。転職5回、仕事や転職の失敗談や理不尽・達成感・乗り越えた経験を紹介させてもらってます。 少しでも力になれたら、嬉しいです

転職では正しいことが通りやすい会社を選ぶべき

こんにちはGambaサトーです。

「正しいことが通りやすい」と感じた会社が一番長く17年勤務しました。

これまで数社勤務しましたが「正しいことが通りやすい会社」と「正しいことが通りにくい会社」では企業の成長が全く違うと思えます。 

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正しいことが通りやすいと実感した経験を紹介させていただきます。

私はその会社に入社してまだ、半年ほどのまだ中途の新入社員でした。

当時はインターネットもなく、カタログを発行して注文を受付ける通信販売の会社だったのですが、通常のカタログとは別にセール時期になるとディスカウントカタログを発行するのですが、それが非常に人気がありました。女性の洋服がほとんどだったので、1つの商品でも色が数種類あったり、サイズもSS~3Lまでとか7号~15号まで等と1つのアイテムで15SKU~24SKUはありました。

会社は少しでも単価を上げたいので1アイテムの中でも在庫の多いサイズや色は割引額を高く設定して、在庫の少ないものは割引額を低くしていました。

このような1アイテム内での価格の変動に当時のお客様は慣れてなく、また、表現もわかりにくかったので苦情も多くありました。

カタログの大きなアイテムの写真の横に「¥990」等と大きく記載されて、その下段ににサイズと色の表があり、そこにサイズと色ごとに金額が記載され、小さめの文字で「※サイズと色によって金額が異なります」と記載されていました。

その苦情の都度お客様にお詫びし説明していたのですが、お客様の中にはどうしても納得いただけない方もいらっしゃいました。そのお客様の対応を私が行っていたのですが、納得いただけないのでやむをえずお客様が勘違いされた金額に割引きする対応を行ったのですが、それだけでは納得いただけない様子で対応は終了となりました。 

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それから、1週間後に「 JARO 日本広告審査機構」から私宛に電話がありました。恐る恐る電話に出てみるとこのお客様がJAROに連絡して、このカタログ表記がおかしいと訴えだのです。JAROは次回からで構わないので必ず修正するように、修正に応じなければ公表します。JAROが検討した結果、一番安い金額を大きな写真の横に記載しているが、それ以外の金額もある場合には「¥990~」の「~」を付け加えるとか「最安¥990」と記載するように修正してくださいとのことでした。

この内容をカタログ作成部署の担当者へ伝えると「目標あるのに完売できなくなるよ~」と嫌っていました。目標販売額があるのでそのような反応をするのも当然なのですが、そこで「入社したばかりの私が言うのもなんですが、外部機関からの指摘ですので部署として、会社として検討してもらいないですか?しかも次回発行のカタログでは改善されていないと問題になりますのでお願いします」と伝えました。

すると10分後にその上の部長から電話があり、今回の「JAROの指摘はしっかり改善するから安心して!売上とか目標の問題ではないので、目標は修正なり訂正なりすればよいだけだら、改善を約束するから」とのことでした。

「まだ入社して間もない私なんかのお願いを聞いていただき、ありがとうございます」というと「入社したてとか上下とかお客様の前には関係ないよ、こういうことこそスピード感でしっかりやっていく会社にならないとね、お客様がおっしゃることが正しいと思ったらなんでも言って!」とのことでした。

本当に素晴らしい会社に入社させてもらったと感謝の思いが沸いてきました。そして、余計な上下とか関係のない風土ってこういうことなんだと感じ、これからこの会社で思い切りやれるという思いと「正しいことが通りやすい会社」なのだと実感できました。

その後のディスカウントカタログは全てきちんと修正されていましたので、お客様からの問合せ件数も大きく減りました。

後で知ったのですが、社長や上司や他部署の上司までも「部下の意見をきちんと受け止めて改善に動くことが上職位の当然の仕事であり、社員が育ちたいと思う会社にしたい」という統一した認識を持っていました。

また、これに加え「チャレンジするなら失敗してもいいから思い切りやっていい」ということも統一した認識をもっていましたので、本当に若い社員にとっては一社員も会社を少しでも動かせるんだということを感じられ楽しく思えました。

 

一方で「正しいことが通りにくい会社」はこれに反して、何かトラブルがあっても「一部の消費者からの意見だから」という理由で動かなかったり、商品の安全性について調査を依頼すると「委託先がしっかりやってるはずだから大丈夫」との回答でした。会社に影響する法改正の対応も社長や上職位はあまり興味がなく、「そのように法律が変わるんだ、へー、それならやれば」という回答だったりしました。

このような会社に限って、チャレンジするような提案は怖がって却下されたり、社長が「失敗するようなことはするな」と言ったりで、理由は説明はあまりまく、直観の判断だと言われたりしました。

このような会社の根底になっているのは社長一人の価値観や感情が全てのシーンで判断されました。特に感情で判断されることがもっとも驚きました。

この正しいことが通りにくい会社も勤務しているときは、「自分が影響を社内に与えて正しいことが通る会社にしよう、自分が風土を変えよう」また、「自分の担当の部署だけでもチャレンジして失敗してもよい風土をつくろう」と目指し動いていました。

この動きはある程度社内にも浸透していきましたが、どうも社長はおもしろくなかったようで、ある日の私の部下のミスで責任をとらされ、たった社員30人程度の会社なのに降格と異動となりました。

私は出すぎてはいけない会社で出すぎたのです。このような会社にしがみついてもがんばっても良いことはないと思ったので、その後、会社を辞めることにしました。

 

この相反する2社は簡単に言うと

「正しいことが通る会社」は民主的で成長につながり意欲も出る。

「正しいことが通らない会社」は独裁的な社長本位で感情的です。社長に嫌われたら終わりということです。

この会社の新卒社員は社長にはまるか、はまらないかに一喜一憂しています。こんなことに一喜一憂すると感じたら早めに行動するべきだと個人的には思います。

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独裁的な会社を見抜くヒントは、

「社長を社員が持ち上げている会社は、持ち上げることを社長が言葉に発さなくても要求している独裁的な会社の可能性が高いです。

なので入社後に「忖度するという業務」も必要になります。