「転職活動」も「今の仕事」も両方をがんばることで人生の選択は広がる!
私が勤務していた会社の新卒社員は毎年数名ずつ入社してくるのですが、これからの未来に対して、悲観的に考えている人が多く本当に驚きました。
出世欲もなく、志望動機が会社の理念に共感したからと言っているのですが、自ら行動することもなくこの会社に入社することがゴールのようでした。
そして、入社して1~2年すると以下のような発言をするのです。
『昇進したら、大変そうだからしたくない』
『昇給額が低い』
『将来は自分はこの会社を辞める予定だから...』
『もっと社長にはまるにはどうしたらいいかな~』
『そのアイデアを自分の手柄にできないですか...』
『転職で入社した人はどれだけ給料もらってるのだろう?』
このようなことを新卒社員の中の先輩が口にしていて一緒に仕事帰りに飲みに行き、このような思考になっていくのです。
この根底にあるのは
「うまいことやって社長に自分の手柄を認めてもらい、給料を上げてほしいけど大変な仕事はやりたくない。」
ということです。完全に他力本願の依存体質です。
情報が多い時代なので知識は大人なのですが、「考え方」は幼いのです。
仕事に対する興味が成長欲につながるのにもったいない
時代が違うのでしょうが、私が社員として仕事をはじめた頃には、
◇「仕事」というのはどういうものか?
↓
◇もっといろいろな仕事をやってみたい。
↓
◇自分はこのままでよいのか?
↓
◇世の中に自分はどれだけ通用するか試してみたい。
↓
◇自分は同世代の人の中でどれだけの価値があるのか?
↓
◇他の企業もチャレンジしてみたい。
↓
◇どうせやるなら人の上に立つ人になりたい。
↓
◇役員ってどうやってなるのだろう。
↓
◇創業して経営者になるにはどうするのだろう。
このように会社や仕事にどんどん興味をもっていきました。
そして、より高尚な考えを持っている先輩や上司、役員や社長からも学んでいくことが楽しかったのです。
このように同じ仕事をするなら上司にならなくても「自分の成長欲求」だけは持ち続けると思いもよらない未来が開けたりするものです。
自分で気づいていない成長のチャンスを自ら潰す必要はないのです。
昇進はチャレンジしてみるべき
私は元々、昇進を望んでいた訳ではなかったのですが自分の『成長欲求』は持っていて、いろいろな仕事は真っ先に手を上げて経験するようにしていきました。
すると自然に「責任ある立場もチャレンジしてみたい」という思いになりました。
しかし、上司になるということは誰でもできることではありません。
いくら経験を積んでも、営業成績がよくても、上司になれるとは限りません。素晴らしいプレイヤーが素晴らしいコーチや監督に誰もがなれないのと一緒なのです。
それでもやってみないとできるかどうかは本当にはわかりません。
やる前から、
自分の可能性を否定したり、自分の言い訳を言わずに大変でもチャレンジしてみてほしいのです。
「自分はスキルをつけて、自分の腕で稼げるようになる、フリーランスになる」からというのであっても声がかかればやってみるべきだと思うのです。
自分の潜在能力を上司や他人から見たら、感じてくれているのかもしれません。
上司になることも将来の経験になる
例えば、
「自分の将来の目標はフリーランスのシステムエンジニアになるためにこの会社で実務経験を積んでいる。上司になると実務経験ができないので困る」
と考えているとしたら、その道を進むのはよいのですが「二兎追うものは一兎をも得ず」という言葉のように「一兎」を追いかけているのだと思いますが、会社という環境はそれ以上の組織力やチームワーク・マネジメントなどいろいろなことを学ぶことができます。
これはフリーランスになっても起業しても役立つことです。
特に上司の役割は責任への耐性やリーダーシップ・人材マネジメントなど、嫌でも視野も広げる必要も出てきます。
この役割をやりながら「二兎」「三兎」と追いかけ経験していくことも必要ではないでしょうか。
フリーランスになったとしても、システムエンジニア以外にも「営業」も必要ですし「経理」や「労務」などの知識も必要で場合によっては人を雇用することも出てくるかもしれません。
集中も大事ですが、広げることも経験することが将来には役立つはずです。
最後に(目指すものが複数でも中途半端ではいけない)
以前、私と一緒に働いていた契約社員が「このような忙しい仕事ではミュージシャンが夢なのに残業のために活動時間がない!」とぼやいていました。
確かに平日は忙しく残業にも協力してくれていましたが、週2日は休み、有給休暇も取得していました。
それなら「残業はしなくていいから定時で帰って、夢を追いかける時間にして!」と言っても残業するのです。
あらためて時間をとってよく話しをしたところ本来の「ミュージシャンになる夢」は本人の中でも少し諦めていて、正社員の道も考えていました。
残業を言い訳にしていたことを実は本人も自覚していました。
「ミュージシャンと正社員の両方の道をもっと力を入れて追ってみたら?、それぞれが中途半端になるのが一番よくないから。両方がうまく進んでミュージシャンも可能性がでて、正社員も合格をもらったら、どちらにするかを今よりも贅沢に悩むことができるよね。がんばってみない!」とアドバイスしました。
その後、両方ともがんばって、活動していましたが結局は正社員の道を進んでいきました。ミュージシャンは趣味でやっていくそうです。
このように二兎や三兎の複数の目標を精一杯取り組むことで、自分なりの結論が出るはずです。
転職を考えている方も今の仕事もがんばり、転職活動もがんばることで、今の会社で出世するか、転職して年収アップをするかの両方を贅沢に悩む選択ができるはずです。
そのようにイメージして取り組めば人生も必ず変わっていきます。