弱いの知ってるけど

弱い自分と向き合い勇気を出させて30年サラリーマンを頑張ってきました。転職5回、仕事や転職の失敗談や理不尽・達成感・乗り越えた経験を紹介させてもらってます。 少しでも力になれたら、嬉しいです

非正規雇用の戦力化(社員登用)が部署の活性化へ

社会人をやっていて、もっとも嬉しかったのは何といっても、私にとっては「人の成長」です。能力の高いパート職員に管理者の役割を与え、社員以上の仕事をしてくれたり、伸び悩んでいた社員が成長してくれた経験が、私にとっても一生の宝で私の育成のポリシーにもなっています。

パート職員の例ですが、

私は人を見る目はある方だと自負してるのですが、主婦の時短のパート職員の中に実力があるけど家庭があるのでと控えめに仕事している人材はごろごろいます。このような人は本来の実力の半分程度で仕事をしています。そして、冷静に全体のことを見ながら周囲にあわせて波風の立たないように自分を全体の真ん中あたりの位置で仕事をするようにしていることが多いです。目立ち過ぎないようにもコントロールしています。

 そのような人を見つけては、少しずつ勤務時間を広げるようにお願いしたり、管理職の手伝いをお願いして、そのうち責任感から勤務形態をフルタイマーにしてもらっていました。そして、このような人にパート職員の管理業務を担当してもらうとほとんどの業務がスムーズにまわります。

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パート職員を社員と同等の管理業務へ

業務の詳細まで精通している上、パートの立場や考えも理解し、会社の立場も理解しているので、その下で働いているパートに説得力があるのです。納得して仕事してくれるので全体の生産性も大きく上がります。

社員だからと最初から管理業務をやってもらってもうまくいかないことが多く、パートに対して気持ちを理解する前に立場だけで指示し、やらせようとしてしまったり、わからないことも知ったかぶりで正直に言えなくなるので、なめられないようにしようと思う、ほんの小さな嘘が信頼を損ねることにつながっていくのです。

会社に来ているのだから、言われた仕事をするのが当たり前と対応して対立軸を作り、人間関係がうまくいかなくなる人が多いですね。パートに対する社員プライドが悪循環を作ることが多いです。

パート管理者を作ることにより、管理職である社員もわからなこともそばで聞くことができるパートナーとなり、そのチームは社員もパート管理者も育成できるという相乗効果が出ます。

この件に限らず、社会のトラブルの原因はほとんどが余計なプライドではないかとさえ感じます。

このようなパート管理者ががんばってくれることにより、本人への仕事の対価が釣り合わなく私だけではなく、周囲も感じてきます。そして、本人にも社員登用試験へのチャレンジを進め、推薦し、社員登用となっていきました。不合格になることもありましたが、一緒に諦めず再チャレンジしてほしいことを伝え、2回目には合格してくれました。本人からは「社員なんかになるつもりはなかったのに騙されてここまで来てしまいました!」と笑顔で言われることもありました。

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社員登用

このようにパートから社員になった人材で最終的に私が担当していた拠点の長まで昇格した者もいます。その時には私は別の拠点に異動しこの人材に引き継いで離れました。

これは一例ですが、このように社員になれることや社員を目指すパート職員がいるということは部署なり、チームなりが常に上昇志向で変化にも積極的に対応できる体質につながります。

社員が人事異動になったり、退職になってもそのポジションを補えるパートがいることは本当に強いです。

私は一時、拠点で社員が私1名で非正規雇用契約社員7名とパート170名の体制で運営したこともあります。純粋な固定人件費は私1名だけです。オフィスの開錠施錠もパートが行っていたことも普通にありました。

このように社員だから、パートだからという固定観念が強い会社は多いのですが、この考えを取り払ってみるといろいろな人にチャンスもあり、柔軟性も出て組織の活性化にもつながります。

現在、同一労働、同一賃金を国が進めていますが、これをコストだけを考える経営者は悲観的に捉えがちで、人件費の増加につながると考えるようですが、実力のある人材には活躍してもらい、それに対する対価を正当に支払う体制にすると考えれば、誰もが納得できる体制につなげられるのではないかと思います。

企業のあるべき姿につながると思いますので、経営側の考え方次第だと思います。

新卒採用で終身雇用の時代はなくなっていくと思いますので、是非、世の中のパート・アルバイトの本当に実力のある方にチャンスが広がることが企業の健全化につなげられますので非正規雇用者にも門戸を開いてほしいと願っています。